糖尿病研究室
糖尿病研究室の概要
近年、わが国の糖尿病及び糖尿病腎症患者は、増加の一途をたどっています。また、糖尿病腎症は最終的には末期腎不全に進展し、現在、新規透析療法導入の原 因疾患の第1位となっています。さらに、糖尿病及び糖尿病腎症により引き起こされる慢性腎臓病が、心血管事故や死亡の危険因子であることが報告されている ことなどより、糖尿病及び糖尿病腎症の進展抑制は、国民の健康上、重要な課題と考えられます。
室長:関 直人
室長:関 直人
主な研究と目的
当研究室では、現在、以下の研究・臨床などを行っています。
研究では
1)糖尿病腎症の進展因子・予後予測因子などの探索
BNPやアディポサイトカインなどを対象にした臨床研究。
2)介入による糖尿病腎症の進展抑制の検討
平成20年度国立病院機構EBM推進のための大規模臨床研究「糖尿病腎症進展阻止のための抗血小板薬の効果の検討」を計画。
本研究は、糖尿病3期腎症に対する抗血小板薬(シロスタゾール)の効果を検討するもので、「糖尿病腎症進展阻止のための抗血小板薬(シロスタゾール)の有 用性に関する多施設共同プラセボ対照二重盲検用量比較試験」の名称で、医師主導治験として平成24年度を目標に施行します。
研究では
1)糖尿病腎症の進展因子・予後予測因子などの探索
BNPやアディポサイトカインなどを対象にした臨床研究。
2)介入による糖尿病腎症の進展抑制の検討
平成20年度国立病院機構EBM推進のための大規模臨床研究「糖尿病腎症進展阻止のための抗血小板薬の効果の検討」を計画。
本研究は、糖尿病3期腎症に対する抗血小板薬(シロスタゾール)の効果を検討するもので、「糖尿病腎症進展阻止のための抗血小板薬(シロスタゾール)の有 用性に関する多施設共同プラセボ対照二重盲検用量比較試験」の名称で、医師主導治験として平成24年度を目標に施行します。
治験の流れ
疫学研究の概要
糖尿病腎症はじめ種々の腎疾患の進展及びその抑制に対する、肥満、血糖、血圧、脂質などの危険因子の影響を、臨床的に研究しています。これ らの危険因子は生活習慣、薬物療法により改善させることが可能なので、modifiable factor (修飾可能因子)ともいわれます。そして、これら危険因子を適切にコントロールすることは、腎疾患の予後改善、心脳血管障害といった動脈硬化に起因する疾 患の予防のために、非常に重要なこととなっております。
私たちは、今までに国立病院機構ネットワークの多施設共同研究として、糖尿病腎症を発症してしまった患者さんの血圧を家庭血圧計を用いて管理し、起床時血 圧を十分コントロールすることが、腎障害の進展を抑えることに有用であることを報告してきました。現在は、この研究結果をもとに、家庭血圧の目標値を確立 するための多施設研究を企画し、国立病院機構EBMのための大規模研究として、28施設に参加していただいて進めております。
その他にも、「非盲検無作為化群間比較試験における糖尿病性腎症を対象とした集約的治療法の有効性の検討(DNETT-Japan)」にも参加して糖尿病腎症の予後を改善させるために尽力しております。
糖尿病腎症はじめ種々の腎疾患の進展及びその抑制に対する、肥満、血糖、血圧、脂質などの危険因子の影響を、臨床的に研究しています。これ らの危険因子は生活習慣、薬物療法により改善させることが可能なので、modifiable factor (修飾可能因子)ともいわれます。そして、これら危険因子を適切にコントロールすることは、腎疾患の予後改善、心脳血管障害といった動脈硬化に起因する疾 患の予防のために、非常に重要なこととなっております。
私たちは、今までに国立病院機構ネットワークの多施設共同研究として、糖尿病腎症を発症してしまった患者さんの血圧を家庭血圧計を用いて管理し、起床時血 圧を十分コントロールすることが、腎障害の進展を抑えることに有用であることを報告してきました。現在は、この研究結果をもとに、家庭血圧の目標値を確立 するための多施設研究を企画し、国立病院機構EBMのための大規模研究として、28施設に参加していただいて進めております。
その他にも、「非盲検無作為化群間比較試験における糖尿病性腎症を対象とした集約的治療法の有効性の検討(DNETT-Japan)」にも参加して糖尿病腎症の予後を改善させるために尽力しております。
主な研究内容と目的
1. 国立病院機構共同臨床研究によるEBM推進のための大規模臨床研究事業
糖尿病性腎症発症進展阻止のための家庭血圧管理指針の確立(HBP-DN)
研究責任者
2. 非盲検無作為化群間比較試験における糖尿病性腎症を対象とした集約的治療法の有効性の検討(DNETT-Japan)
班員、イベント判定委員
◆業績
1: K. Shikata, M. Haneda, D. Koya, Y. Suzuki , Y. Tomino, K. Yamada, S. Maeda, N. Kawakami, T. Uzu, M. Nishimura,C. Sato, D. Ogawa, and H. Makino , DNETT-Japan Study Group. Diabetic Nephropathy Remission and Regression Team Trial in Japan (DNETT-Japan): Rationale and Study Design. Diabetes Reseach and Clinical Practice, (87), 228-232, 2010
2: 西村元伸、室谷典義、金塚東。千葉県における糖尿病腎症に関する医療連携の現状と課題。千葉県医師会雑誌、(62), 363-366, 2010
3: M. Nishimura, M. Kato, F. Shimada, Y. Kato, R. Todo, Y. Ando, K. Hida, I. Iseda, A. Tone, N. Nagase, H. Yoshizumi, K Higashi, Y. Hoshiyama
Prognostic importance of home blood pressure measurement in patients with diabetic nephropathy. Diabetology International (2), 10-18, 2011
臨床では
1)外科での1型糖尿病症例への膵臓・膵島移植症例での糖尿病治療の管理。
2)血糖コントロールに難渋する糖尿病症例への持続血糖モニタリング(CGM)の施行や、持続皮下インスリン注入(CSII)療法の導入(主に1型糖尿病症例)。
3)合併症がない、または早期の合併症を有する糖尿病症例の診療から、糖尿病腎症症例における保存期腎不全から透析療法までの管理。
糖尿病性腎症発症進展阻止のための家庭血圧管理指針の確立(HBP-DN)
研究責任者
2. 非盲検無作為化群間比較試験における糖尿病性腎症を対象とした集約的治療法の有効性の検討(DNETT-Japan)
班員、イベント判定委員
◆業績
1: K. Shikata, M. Haneda, D. Koya, Y. Suzuki , Y. Tomino, K. Yamada, S. Maeda, N. Kawakami, T. Uzu, M. Nishimura,C. Sato, D. Ogawa, and H. Makino , DNETT-Japan Study Group. Diabetic Nephropathy Remission and Regression Team Trial in Japan (DNETT-Japan): Rationale and Study Design. Diabetes Reseach and Clinical Practice, (87), 228-232, 2010
2: 西村元伸、室谷典義、金塚東。千葉県における糖尿病腎症に関する医療連携の現状と課題。千葉県医師会雑誌、(62), 363-366, 2010
3: M. Nishimura, M. Kato, F. Shimada, Y. Kato, R. Todo, Y. Ando, K. Hida, I. Iseda, A. Tone, N. Nagase, H. Yoshizumi, K Higashi, Y. Hoshiyama
Prognostic importance of home blood pressure measurement in patients with diabetic nephropathy. Diabetology International (2), 10-18, 2011
臨床では
1)外科での1型糖尿病症例への膵臓・膵島移植症例での糖尿病治療の管理。
2)血糖コントロールに難渋する糖尿病症例への持続血糖モニタリング(CGM)の施行や、持続皮下インスリン注入(CSII)療法の導入(主に1型糖尿病症例)。
3)合併症がない、または早期の合併症を有する糖尿病症例の診療から、糖尿病腎症症例における保存期腎不全から透析療法までの管理。
スタッフの紹介
副院長
西村元伸
糖尿病研究室長
関 直人
【医学博士、日本内科学会 認定内科医、日本糖尿病学会 専門医・指導医】
西村元伸
糖尿病研究室長
関 直人
【医学博士、日本内科学会 認定内科医、日本糖尿病学会 専門医・指導医】