認知症看護認定看護師
認定看護師を目指したきっかけを聞かせてください
当院の入院患者は慢性疾患が多く、また高齢化率も高い病院です。今までの生活とは違う環境に戸惑い、「早く家に帰りたいと言っている患者さんを多くみてきました。また、入院により、認知症の症状が悪化したため、以前の生活に戻れない方もいました。その時に自分に専門的な知識があれば、より良いケアができて不安を抱える患者さんや家族の力になれるのではないかと考えました。しかし、一人で行う看護には限界があります。もっと周りの人の協力を得ていくには、専門的な知識や技術を持った認知症看護認定看護師となり、認知症を持って入院する患者さん、家族、そして、認知症の方に少しでも安心して入院生活を送ってもらいたいと願う病院スタッフの力になりたいと思いました。
認定看護師の活動を教えてください
病気になって入院すると、今までの生活とは異なる環境での生活が始まります。特に認知症の方は治療や周囲の様子に不安を覚えても、自分の思いを上手に伝えることが苦手です。そのため、認知症の方の思いを受け止めるために、どんなコミュニケーションが患者さんにとって良いのか、病棟スタッフと一緒に考えながら看護を行っています。それぞれの患者さんが抱える不安や困ったことを少しでも減らし、治療に専念できる環境を整えて、できるだけ早く退院してもらえることを目標に活動しています。環境を整えることは私一人ではできません。医師、看護師、医療相談員、心理士、薬剤師、理学療法士と様々な職種で「認知症サポートチーム」を組み、より良い療養環境を提供しています。